県会議員さんと懇談

私の選挙区ではもう10年以上も「改革断行」という看板を掲げた与党議員がトップ当選を続けている。確かに野党議員の追い上げが厳しくなっているが、都筑区は若者人口も多く、住民の意識に変化が見られているのは確かなのだが、岩盤のような地元地主層の壁は厚い。港北ニュータウンを造成していくにあたって土地を手放す見返りとともに熱烈な与党票が形成されている。そして、都筑区のさまざまな行事について与党議員は顔を出している。新聞の折り込みに入ってくるタウンニュースも巧みに与党議員の記事が載っている。そのことで疑問をぶつけたところで野党議員からご意見を聞きたいというので、ここまでのさまざまな私の疑問に思ってきた「資料」持って訪問した。一番疑問だった「改革」とは「小泉改革」だった。「小さな政府」をスローガンに「規制緩和」を進め、「自民党をぶっ壊す」と言ってたくさんの小泉チルドレンを産んでいったその流れの議員であることを確認した。

しかし、「小泉改革」の参謀役であった竹中平蔵の狙いは正規雇用を絞っていき、人材派遣会社をが次々と生まれた。それが新しい「働き方」だと深夜の討論番組に人材派遣会社の社長が顔を出して熱弁を奮っていた。しかし、それが何年かして「格差社会」の始まりだったとする本も出てくるようになった。「格差社会」はとても厄介です一旦。下の階層に落ちてしまえば敗者復活戦が難しい社会なのだ。その一方でその考えは安倍政治でさらに進んで法人税は優遇される一方で消費税は上がっていく。消費税の逆進性は薄々気がついているだろう。

アベノミクスでどんどん株価は上がり、投資層はよりこの世の春を謳歌している。安倍政治はこうした層に支えられていた。岸田内閣もその路線を継承した。そしてそれを支える層からの「裏金」こそが今の問題である。はつきり言って今まで恩恵を受けてきた層は自分の既得権益を守りたい。だから今までそういう仕組みに気がつかなかった人々が立ち上がる時だと思う。

私が高等学校の非常勤講師をしながら、なんで現代史にもう少し踏み込まないのか、という思い出した。党派的な食い違いはあったにせよ、「格差社会」というのは生徒たちも気がついていてだから大学へ入って安定した就職をしてと、彼らは思い込んでいる。私のような異分子は彼らにとってとても認めたくない存在だったかもしれない。しかし、彼らが安定した路線になった途端に待っているのは管理化、効率化した社会であり。その道を外れるわけにいかないプレッシャーにさらされるのであって、彼らは定年まで本当に戦い抜けるか。私には自信がなかった。あまりにも高等学校までの教育で飼い慣らされてしまっていた。レジそれは生徒だけだなく教員たちも同じだと思った。自分は今は路線に乗っていると持っているだろうが、教員として定年まではとても長い。泳ぎ切るには変えなければいけない壁がどこで待ち受けているかわからない。

私の目指すのはそんな時に一時休憩できる場を作ることである。単に個人的なボランティア活動にすぎないかもしれない。私はリハビリ中にいろいろな価値観の方と出会った。教員の「専門用語」のお申し込みが通じない世界を見てきた。だから同じ言葉で話し合える場が必要だと思う。