アジ釣り

寺尾中当時に釣りの好きな先生がいました。ある日、釣りに誘ってもらいました。今はなくなってしまいました油壺マリンパークの崖を降りたところに船が待っていました。狙いはアジです。コマセを巻くとアジが寄ってきます。そこを釣るわけですがアジはとても口が取れやすいのです。うまく合わせて釣り上げないとすぐバレてしまいます。また、油壺周辺はアジだけでなくさまざまな魚がかかってきて、あっという間にクーラーボックスいっぱいになります。その中でちょうどいい大きさのアジを船長がさばいて叩いてくれます。何というか贅沢なじかんでしょう。学校へ戻り、いつもお世話になっている用務員さんに好きな魚をとってもらいます。残りは家で夕食になります。あのアジがかかった瞬間の繊細な感触はなんとも言えないです。

もう一度、出かけた時は城ヶ島を回って東京湾の入り口でつりをしました。東京湾の入り口の海底地形は少しもりあがっています。するとプランクトンがそこに集まります.今度は菱という釣り方で挑戦しました。四角い枠に糸が巻き付けてあります。再び、コマセを撒いてアジを待ちます。今度は指先で直接アジの掛かる瞬間の繊細な感触がなんともいえません。掛かったところでアジに気配を感じさせないこと。いつの間にか釣り上げてしまおう、という方法です。ところがコマセにつられて厄介な奴が集まってきます。サメです。しかもこのサメはアンモニア臭くて食べられません。しかし、食欲旺盛でコマセに群がり、せっかく釣り上げようとしているのに、針に掛かって暴れます。せっかく釣り上げているアジは簡単に口が取れて、逃げてしまいます。そうなると場所を変えるしかないだろう。しかし、サメは本当にしつこい奴です。何度場所を変えようとついてきます。

私の釣り体験はこの2回でしたが、やはりアジの繊細さは忘れられない体験でした。