民法がどうできてきたのか?

NHK連続テレビ小説「虎の翼」が面白い。現在の民法ができていく過程が見えてます。

私は中学校公民の最初の授業で「婚姻届の書き方」を扱いました。婚姻届を書いていくにあたって、この部分の根拠を教科書から探していく作業をしました。婚姻届は区役所で本物を持ってきました。とっぴな授業に見えますが、婚姻届が憲法民法に基づいていることを一つ一つ確認していきました。婚姻届の実物を前に彼らは憲法の学習を始めました。まさに実際に役に立つ学習を目指していました。その後、教え子たちがその後、婚姻届を出す時に思い出してくれたのであろうか。

私は頭から教科書を「覚える」授業はしたくなかった。「自分自身で感じて、自分の考えを持てる授業」をしたいと考えていた。それがどれだけ通じていたか?

他学年の生徒から「先生の授業には賛否両論があった。と聞いてるよ」と言われました。確かに中途半端な答えを許さない。どんどん突っ込んで質問を重ねていく授業でした。

そしてトドメは定期テストでの論文問題の出題でした。内容は難しいと思います。しかし、すべて授業を聞いていればできる問題です。

塾によっては模範解答を講師の大学生たちが考えたようでした。それは答えを見てみれば分かります。塾の講師は私の授業を受けていません。

きちんと授業を受けている生徒は塾に頼らなくても完璧に答えられます。

 

たぶん現在の生徒の場合はGoogle検索やWikipedia、さらにChatGPTを見て答える生徒たちが多くなるでしょう。しかし、これらの行為は私たちからはバレバレです。

ChatGPTについてはまだ誤記も多い、Wikipediaからの引用が目立ちます。Wikipediaも子引き、孫引き出が目立ちます。

Google検索については、高等学校の授業で一つの実験をしました。「太陽暦の実施日はいつですか?」という問いにGoogle検索を認めました。すると、全員が不正解になりました。理由は彼らはすべて太陽暦の採用を決めた日を答えていました。そして、Google検索の最後の行に「実施日」が書かれているのに気がつきませんでした。

つまり高校生たちの端末の利用はまだそういうレベルにあるということです。そういう指導がされないまま大学でしっかりと引用文献にもあたらすコピペしてしまおう。とするのでバレるのです。

そういう意味で今こそ本物にあたる作業を指導する必要があると思います。

レポート課題を出題すると、その時間のうちに書き上げて提出した生徒がいました。しかし、課題は現場に行かなければ答えららないものでした。すぐに私は朱筆を入れて、再提出させました。彼は授業中にGoogle検索して記入したのです。

教師側ももっと足を使って課題を作る努力をしてもいいのではないでしょうか?