「文科省、NHK報道に抗議 教員給与制度めぐり「一面的」

文部科学省は、公立学校教員の給与制度に関してNHKが、「定額働かせて放題と言われる枠組みは残る」などと報じたことを「一面的なもので大変遺憾」として、ホームページに抗議文を掲載した。現行制度を「定額働かせ放題」と批判して抜本改正を求めていた現場の教員らの間では、同省が抗議したことに疑問の声が上がっている。

公立学校教員の給与制度は、残業代がつかず、実際の上乗せ分が一律のため「定額働かせ放題」との批判も根強くある。

「多くの教員がそう思っていると断言できる。文科省は実態を知っているはずなのに、寄り添おうとしない姿勢に不信感を持った。怒りを通り越してあきれている」と憤る。

 

この報道を見て、「官僚の無謬性を疑わない姿勢」は変わらない。と思う。

私は進路主任をしているおりに、卒業生の進路報告の集計にどれだけ気を使ったか。役所は一つ一つの数字の間違いも許さない姿勢できている。そのことは当然のこととして、一方で現場に丸投げしてきたことがどれだけ多いか。

先日、放送大学の講義の冒頭で「2025年度以降、部活動を全廃したい。と文科省の方針が出ている」と話があった。講師は「無理でしょうね」と付け加えた。現在、行われている中学校の大会運営はどういう構想があるのだろう。

「ブラック部活動」批判をする学者も多くいる。そういう批判が教職希望の若者が減少している現状に文科省は焦っている。

しかし、私は10年前に病気退職している。大きな双極性障害を発症していた。

校内の仕事の他に部活動では中学校体育連盟バドミントン専門部の仕事、社会科研究会講師のなどすべてボランティアである。

もちろんこうした仕事とは無関係に谷崎潤一郎の文庫本を読んでいるような教師と自分が同じ額の給料であるシステムはどこか違っていないだろうか。

先輩の先生からイライラしている私に「コンちゃん、給料は生活給だから」となだめられたこともあった。

部活動で休日出勤しても1982年当時は1日700円だった。マクドナルドのアルバイトよりもかなり安くないだろうか。「タダ働き」していた。

現在の若者がこんな世界に夢を抱くのだろうか。

実際に一コマの授業をするだけでもどれだけ準備があるか、それに値する給料が支払われていただろうか。