島津先生

私が休職から復職した頃、かなり先生方が入れ替わり、新しい先生がやってきました。その中で私の部活指導に大きな影響を与えたのが島津先生です。バスケット部の顧問として、ベテランの先生でした。前任の若いバスケット部の顧問の先生は競技経験もあり、オーソドックスなバスケットをおしえていました。

島津先生の指導はとても単純明快でした。取ったら走れ、シュートを打て、いわゆるランアンドガンでした。バスケット部員たちはへとへとになるまで走り続けました。しかし、楽しそうでした。

そして、体育館利用の透明性が高くなりました。

また、テスト期間中、生徒が帰った後、盛んに職員バレーを行いました。

私たちに対してベテランの先生方が思った以上にバレーボールがうまいのです。私も高校時代バレーボール部にいましたから、アタッカーを務めてました。ところが打点が合わなくなってきているのです。まわりの先生方から、もうジャンプ力が落ちてきてるのだから、と慰められました。

しかし、こんな顧問になってみたいと練習を眺めていました。

また、新体操部の顧問の先生で最後にご一緒させていただいた先生は体育館の床に毛布が敷いてあって、いつも柔軟体操をされていらっしゃいました。

その生徒をあたたかく、また、厳しく指導されている姿もとても凄いものだと勉強させられました.

バドミントン大会の会場で見事なノックを見せている顧問の先生が羨ましくて仕方がなかったです。

さらに県合宿で担当コートを割り当てられ、指導をしなければいけなかった時、辛かったです。

その分、自分のチームでは足作りに専念しました。そしめ、できるだけ多くの練習試合を組む努力はしました。

島津先生がいらっしゃってから、浜中の体育館部活はぐんと明るくなりました。もしも自分に競技経験がなくても、日常はわかりやすい練習方法をきちんと理由を理解させた上で根気よく続けること。私のささやかな経験から言えば最初は足作りです。バドミントンのきちんとしたフォームはしっかりした足腰があってのことだと思います。ただバスケットだったらバスケットコート、バドミントンならバドミントンコート内の足作りであって、何時間もマラソンしてもバドミントンとは繋がらないと思います。

それぞれの競技のコートの中を無駄なく移動できるように顧問は「そうだ、ここだ、行け」と言い続ける根気が顧問にあるかどうかではないでしょうか。私は技術的なことは教えられませんでした。ただひたすら足作りの繰り返し。それでは足りない部分を練習試合で勝ちたい気持ちがあれば、よく相手を観察して、自分ができるか?自分にとって必要なのか?そういう場を作ることが顧問のやれることではないでしょうか。