かっこいい老人になりたい。

現役の頃の職場旅行のシメは「北国の春」だった。私は身体の機能回復のために週に介護施設のデイサービスに自転車で通っている。機能回復訓練は思ったより痛くて、上手く出来なくて…でも少しは歩く姿勢は治ってきてます。しかし、熱いお風呂の入浴サービスがとても嬉しいです。特に腕が十分に上がらないので普段十分に洗えない背中を流してもらったり、きれいに洗髪してもらってます。一緒にいる利用者は要介護の方や私の要支援などさまざままで朝一番で看護師さんの血圧測定と体温測定。私は姿勢悪いので座布団と痔を患っているので円座を借りて、テレビに一番近い席に陣取っています。午後のプログラムは介護職のがいろいろと用意してくれます。私は一番に手を挙げて挑戦しますが結構難しいで、しかし、私の失敗を見て次々工夫されて介護の段階に関係なく次々と高得点で抜かされています。

お楽しみのカラオケが始まります。介護職は私のレパートリーが広いので、私にリクエストしてきます。先日はトップバッターでタイガースの「花の首飾り」を歌いました。松任谷由実が好きな職員がいる時も答えてます。

ただ一回りしたらもう一曲歌わせてとお願いしてます。先日はサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」をすべて英語で歌い切りました。ガーファンクルの高音もちゃんと歌えたし、転調にもついていきました。

テレビの横にキーボードがあるのでカラオケにない曲をリクエストされても大丈夫です。伊達に大学の軽音学部にいたわけではありません。もちろん幼稚園からピアノを習っていたのでショパンまでなら対応するし、童謡もできます。

今日はどんなリクエストされるかな?大正ロマンでも大丈夫です。もう一曲はカーペンターズを予定しています。介護施設を利用されている方もいろいろな年代がいますが、たいがいが演歌が多いです。私も現役時代には管理職などからこれ歌えるか?とされていたので歌えます。もちろんポピュラーでしたら任せてください。ルイ'アームストロングなどジャズだっていけますよ。アイドルの山口百恵でも松田聖子もいけるし、YMOでもTRFでもいけますよ。

ただ、思うのは年配の方が演歌しか歌えないのはかわいそうだな。そういう形でしか音楽と出会ってないの人生の楽しみを失っているきがします。

例えば私にとってラフマニノフが精神の病の中から立ち直っていったピアノ協奏曲第2番を聴いていると自然と涙が込み上げてきます。「のだめカンタービレ」でも、ここの場面はこの曲しかないでしょう。という場面で効果的に使われていて、「演奏」の千秋君の気持ちがひしひし伝わってきます。DVDでこの場面はほぼ号泣でした。私自身の心の病との戦いの日々が蘇ってきます。

美術館に行ったとして同じです。自分自身の感想が浮き上がってきます。私は印象派の絵がお気に入りです。博物館でも新しい出会いがあります。

障害者なので障害者手帳を提示すれば、無料で、別の入り口から優先的に案内してもらえます。

 

もちろん私もそんな生活を夢見たこともありますが、現実、最低限、子供達の自立の道を考えることです。

ただ、教職という仕事柄、守備範囲が広がったかもしれないし、それがリハビリに効果があったかもしれません。

仕事を通じてたくさんたくさん出会いと感動をもらったし…。

まだこれから生きる糧になると思います。

双極性障害を付き合いながら、…。

それでもかっこいい老人を目指したいと思います。