父と家族

曽祖母はねたきりで、唯一の楽しみは

大相撲の大鵬の取組でした.

祖母は終戦直後に祖父が病死しました。私の父はガス会社の給仕をしながら夜間学校へ通いました。

父は非常に優秀な人でした。電気関係の部署に配属されて、当時は最先端だったコンピュータを扱うようになり、コンピュータから打ち出される大量の紙を家に持ち帰り、私の落書きになっていきました。

父は母、私、妹を優しく大切に育ててくれました。

ガス会社は年中泊まることはありません。三交代制で、大変な仕事だったと思いました。しかし、父は私たち四人家族で横浜の三溪園、川崎の民家園などへ連れて行ってくれました。

また、父は美味しいものをよく知ってました。母を連れ立って、こういう味付けがいいなとさりげなく、ともすれば田舎風の料理になりがちな母に東京の味を教えていたようです。