卒業式の式曲

卒業式では厳粛な音楽が次々と流れるのが恒例です。しかし、視聴覚担当を任されて卒業式前に一つの布袋が渡されました。定番の卒業式で流れるクラッシック曲のCDでした。

私は常々、卒業式で定番のクラシック曲が何の疑いもなく流れていく光景について疑問を感じていました。生徒たちが日頃、接していない曲が荘厳だからとか式の雰囲気を盛り上げるからと疑いなく使われているけれど生徒たちの3年間を思い返す曲は違うのではないか?と思い始めていました。もちろん、歌の入った曲では気が散ると思います。そんな時、手にしたのはユーミンの曲をバイオリンのインスメンタルのアルバムが手に入りました。卒業式の尺にもあっていました。そこでこの場面ではこの曲、この場面ではこの曲と選曲して並べました。

そして、実際の卒業式で採用してクレームもありませんでした。

私は1、2年と担任しながら体調不良による長期の休職もあり転勤を命じられていました。だから次の視聴覚担当に私が選曲したCDを渡して学校を去りました。その歓送迎会でやった方はちょっとした悪戯心だったのでしょう。しかし、私にはとてもプライドを傷つけられる出来事がありました。

そして担任をした学年が卒業式、私はやれるだけのことはやった思っていました。だからあえて祝電も送らなくとも気持ちは伝わるものと思ってました。

卒業式直後にバドミントン部の顧問と蒲田女子杯で顔を合わせた途端に「担任だろ!祝電も寄越さないで」と言われて瞬間、私は了解しました。式担当の職員が私の残したCDを使わず、定番の曲を流したこと。つまり私から引き継いだはずの視聴覚担当は私の思いを式の曲担当に知らせないままお蔵入りさせてしまったこと。

少なくとも私にとっては最高の贈り物のはずでした。その思いを最も簡単に吹き飛ばされていた。

私は何も答えませんでした。誰のせいにもしたくはありませんでした。

横浜、川崎、東京などの各先生方の前で私が大きく恥を晒すだけでいいと思いました。

視聴覚担当を経験された先生に伺いたいのです。、例えば体育祭でも判でように「クシコスポスト」や「天国と地獄」が流れます。そういうBGMを協議している生徒、職員、保護者はあまり前に流れているのでまったく気にしてませんが、もっとロックな曲を選曲したらいけないのですか?その方が現在の子供達に響きませんか?

私はもともとクラッシックのピアノを弾いてきた人間です。クラシックを否定するものではありません。

しかし、知らないクラシック曲よりも自分たちの身近にある選曲も私はありだと思います。今のポピュラー音楽を原曲に持つBGMのレベルは以前に比べて格段に上がっていて、十分に体育祭のBGMや卒業式の式中に流れるBGMとして十分な曲がいくつもあります。そういう曲に耳を傾けてくれないのですか?

主役は生徒です。彼らがハッというメロディが流れていく中で式が進んでいくことが、何かまずいのですか?

最近は卒業ソングのインスメンタルCDもたくさん出ています。使わない手はないでしょうか?

とにかく私はこういう過程で満座で恥をかかされました。